総合的な学習(講座型) 河川班

授 業 名 総合的な学習(講座型) 河川班

【「信州環境カレッジ」補助事業】

実施学校名 松本市立信明中学校
実施学年、学級

参加人数

3年 17名
担当者 担任
実施日(期間) 2020年7月30日、8月24日
講師名 松本ほたる学会
実施概要 1回目は、中学校に御来校いただき、奈良井川で見られる可能性のある生物や、河川の調査方法についてなどの講義をしていただきました。2回目は実際に奈良井川に出向き、生物の採集と同定、及び化学的な手法を用いて河川の環境調査を行いました。
実施状況
(授業風景)
7月30日の講義の様子です。奈良井川調査に向けた予備知識として、河川で見られる可能性のある生物について紹介していただきました。また、一般的な教養として、人間活動が生態系におよぼす影響や、自然から受ける恩恵について等にもふれていただきました。

8月24日の実地調査の様子です。実際に奈良井川に入り、準備していただいた網やかごをつかって、生物を採集しました。流れのある地点や少ない地点など、条件の異なる複数の地点での採集を行いました。どのようなところに生物が多いのかなどをご指導いただきました。川に入る経験の少ない生徒もおり、はじめはおそるおそるでしたが、次第に慣れて、全員膝ぐらいの深さまで川に入りながら、1時間弱、夢中で採集しました。安全確保の為、斡旋していただいたライフジャケットを着用して活動をしました。

化学的手法を用いて環境調査を行っている様子です。学校で購入して持参したパックテストを用いて、水温やCOD、アンモニウム態窒素、亜硝酸態窒素、硝酸態窒素、リン酸態リンの濃度の調査を、複数の地点で行い、比較しました。測定結果の見方について等、ご指導いただきました。

採集した生物をバットに広げて、ご指導いただきながら生物の同定をしました。肉眼でわかりにくい生物は、貸していただいた顕微鏡やルーペを使って観察しました。生物毎に個体数をまとめ、さらに綺麗な川に多い生物と、汚れた川に多い生物とに分けて、河川の汚染度について分析しました。各班で同定結果を発表しました。

授業について  記 入 者
1 授業を通しての子どもたちの反応、感想等

・藤山先生の説明で、奈良井川には水が綺麗な所にいる生物と、水が汚いところにいる生物が共存していることが分かりました。水が汚れるのは私たちの生活で出る排水が原因と聞いたので、川を汚さないように気をつけていきたいと思いました。

・様々な地点で分析を行った結果、流れが速いところには綺麗な水に住む生物が多くいることがわかり、同じ川でも場所によって住んでいる生き物がちがっておもしろかったです。

・初めて見る生物が多かったし、不思議な形をした生物もいた。プラナリアがかわいかった。


2 先生方の感想、要望等

下見や草刈りなどの事前準備をしていただいたり、道具を生徒数分そろえていただいたりと、大変丁寧に用意をしていただきありがとうございました。自然にふれあう体験が少ない生徒も多いので、実際に川に入ったり、網で生き物をとったりするといった経験ができたことが、学習した内容以上に生徒にとっての価値となったと思います。学習内容は文化祭で発表しましたが、実地調査が入ったことで充実した内容になりました。コロナ禍で様々な活動が制限される中、今回の活動への協力を快く引き受けてくださいました松本ホタル学会の皆様方には、心より感謝申し上げます。