里山クラブ「木の授業①」

授 業 名 里山クラブ「木の授業①」

【「信州環境カレッジ」補助事業】

実施学校名 松本市立寿小学校
実施学年、学級

参加人数

5年(126名)
担当者 担任
実施日(期間) 2021年12月17日
講師名 寿さと山くらぶ
実施概要 ・伐採した桜の木の特徴についての話

・桜の木でどのようなものが作れるかの説明

・制作に向けて必要な木の枝の切り出し

実施状況
(授業風景)
今年度、毎年5年生が行ってきた里山体験学習が、大雨の影響で実施することができなかった。そこに里山クラブより木の工作などの活動を行う提案をいただいたこと、ちょうど学校の桜の木を伐採する予定だったことから、桜の木を用いた工作をする授業を構想した。

里山クラブの鈴木さんから、桜の木の枝を用いて、どのようなものが作れるか、具体的な作品を見せていただいてイメージを広げた。枝を輪切りにして名札を作ったり、特徴的な形の枝を顔に見立ててキーホルダーにしたりするなど、様々な発想を目の当たりにし子ども達も「自分も作ってみたい」という気持ちを抱いたようだった。


枝の切り出しの際には、寿さとやまクラブの方々が児童の班に入って、のこぎりの使い方や枝の選び方についてアドバイスをしてくださった。太い枝を切る際にはのこぎりがうまく動かず苦戦する児童の姿が目立ったが、のこぎりを引く角度や速さ、切り返すタイミングなど具体的に指導いただき、どの子も自分の力で枝を切り分けることができた。

1か月日陰で乾燥させ、年が明けたら制作に取り掛かることとなった。

授業について  記 入 者
1 授業を通しての子どもたちの反応、感想等

○学校に立っていた桜の木ということもあり、思い入れをもって枝を扱っていた。具体的な作品に出会った時は「これいいなぁ」「私もキーホルダー作りたい」「大きな枝を輪切りにしたら、コップを置くやつ(コースター)が作れるかな」と、イメージを膨らませていた。

○枝を切る際は、枝を押さえる役、切る役などに分かれ、協力して取り組んでいた。なかなか切れないときには里山クラブの方に助けを求めており、地域の方とコミュニケーションをとりながら楽しんでいた。

○桜の皮をこすっていくと、くすんだ皮の下から赤い鮮やかな色の皮が出現することを教えてもらい、驚きの声をあげていた。子ども達も早速軍手で磨いたり、枝同士をこすり合わせたりして木の皮をきれいにしようと挑戦していた。


2 先生方の感想、要望等

里山体験学習は、林業について学んだり山の自然に触れたりする、5年生が大変楽しみにしている行事でした。それが中止になりがっかりしていた子ども達にとって、今回の授業はとてもうれしいものになりました。コロナ禍ということもあり、地域の方と学校で触れ合う機会も減っていた中、今回里山クラブの皆様には木の伐採から道具の準備、当日のご指導など本当に子ども達のためにご尽力いただきました。改めて、子ども達は寿の地域の方々に大切に見守られていると実感し、ありがたく感じました。

 

今回、図工で使用するような製材ではなく、先日まで校地内に立っていた木の枝を切ることで、切るときのにおいや、枝のゴツゴツ感、形の面白さなど様々な感覚を用いて木と触れ合うことができたと思います。1月に作品作りを行いますが、自分が切り出した枝を用いて作った作品に愛着を持ったり、桜の木の特徴を感じたりして、木の温かみを感じてもらえたら嬉しく思います。