開明自然の森“復興”プロジェクト~笑顔の架け橋・ワクワク遊具を作ろう~

授 業 名 開明自然の森“復興”プロジェクト~笑顔の架け橋・ワクワク遊具を作ろう~

【「信州環境カレッジ」補助事業】

実施学校名 松本市立開明小学校
実施学年、学級

参加人数

6年 29名
担当者 担任
実施日(期間) 2021年11月24日
講師名 寿さと山くらぶ
実施概要 プロジェクトの中に「1・2年生が使える遊具やベンチを作りたい」「今かかっている橋が壊れているから直したい」という課題をもったグループがありました。自分たちで材料を集め、設計図を作成しながら計画を進めてきました。寿里山クラブの先生方と一緒に制作することになりました。
実施状況
(授業風景)
グループに分かれ、あらかじめ作成していた設計図や計画書を見せながら、寿里山クラブの先生方に自分たちの考えを伝えました。先生方には子ども達が作った企画書を見ていただき、プロの目線からアドバイスをしていただきました。

笑顔の架け橋プロジェクト

自然の森の小川にかかる橋の修理をするグループです。今あるものは、橋桁の板が抜けていたり、釘が飛び出ていたりしていることもあり、安全上でも心配な点がありました。小笠原林業さんからいただいた丸太と自分たちであつめた板材を使い、できるだけ今と同じものを作ろうと計画しました。いただいた丸太は直径20センチ以上のとても立派なもので運ぶのも大変でした。

橋桁となる板材を切るときには、ノコギリの使い方を講師の先生方から教わりました。「腕と肩のラインをそろえる」や「日本のノコギリはひくときに力を入れる」といったアドバイスをいただき、力づくでノコギリを使っていた子たちも、姿勢や力の入れるタイミングを工夫しながらのノコギリを使うようになっていました

先生方からのアドバイスで、地面と接する部分は腐りやすいため、直接地面に丸太を置くのではなく、表面を焼いた土台を設置することとなりました。のこぎりで丸太が乗る部分を削り、バーナーで焼く工程も体験させてもらいました。「焼けば腐りにくくなる」ということも子どもたちにとっては初めての学びでした。

丸太と板材を繋ぐ部分も釘をつかずに繋げる方法を教えていただきました。この時間に作業を終えることはできませんでしたが、子どもたちは手順をすぐに覚え、翌日に自分たちだけの力で完成させることができました。

 

ワクワク遊具を作ろう

グループ内でベンチとブランコの担当に分かれ作業を進みました。

一年生の高さに合わせて横枝にロープを垂らし、鈴木さんからエイトノットという結び方を教えていただき座る部分を取り付けていきます。自分たちも試しに遊んでみたり、近くに遊びにきていた低学年の子どもたちに手伝ってもらいながら何度も高さを調節していきました。

安全面も考え、取り外しできるようにしたり、仕上げに座る部分をやすりでピカピカに磨いたりしていました。

 

ベンチづくりの様子です。差金を使って正確に長さや直角をはかり、罫書きしていきました。

こちらも釘は使わず、木ダボを使ってくっつけました。ドリルを使って穴を開ける様子です。太い径のドリルで穴を開けるのに力が入りました。木ダボ切る時は、今までとちがうノコギリの使い方を教わり、刃を寝かせて綺麗に切りました。

授業について  記 入 者
1 授業を通しての子どもたちの反応、感想等

・ブランコを作るときに鈴木さんからエイトノットという結び方を教えてもらいましたが、腕が絡まりそうになりました。座る部分はやすりで磨きピカピカになりました。さわってもつるつるになりました。1・2年生が乗りたいと思ってもらえるようなブランコを作りたいです。

・長さは測るときは差し金をつかって、mm単位まで正確に測りました。穴をあけてボンドとダボで止めただけなのにあんなに頑丈にくっつくとは思わなかった。

・橋の板と丸太をくっつくるときに釘でくっつけると思っていたけど、「釘は腐るから竹や木をつかう」と教えてもらいました。トンカチをつかっていたら「1流大工だね!」とほめてもらったので嬉しかったです。

 
2 先生方の感想、要望等

今回はグループに分かれ、4箇所で別々の作業をしました。寿里山クラブ、中信環境教育ネットワークの皆さんと沢山の方々に協力していただき、ドリルやノコギリなど工具を使う作業も安心して取り組むことができました。また、グループで別れて作業できたことで子どもたちのそれぞれの課題にあった活動に取り組むことができ、活動意欲もとても高まっていました。

「座る人がけがをしないようにつるつるに磨こう」「1年生は丼くらいの高さかな?」など、作るだけでなくその先の使う人の立場になって活動している子どもたちの姿があり、感動しました。自然の森で活動しているうちに

「ハンモックも作りたい」「古い橋も再利用できないかな?」などと新しい課題もどんどん見つかり、これからの活動が楽しみなりました。