地元の川大好き リバーアドベンチャー(安曇小)

授 業 名 地元の川大好き リバーアドベンチャー(安曇小)

【「信州環境カレッジ」補助事業】

実施学校名 松本市立安曇小学校
実施学年、学級

参加人数

3・4年 14人
担当者 担任
実施日(期間) 令和6年9月9日
講師名 合同会社リトルピークス
実施概要 1 スライドショー「大河の一滴」
2 学校近くの黒川・梓川・島々谷川での川に親しむ活動
(1)水流・水温(2)水生生物と川の汚れ・植生との関連学習(3)危険回避(4)川とのかかわり(歴史・環境)
実施状況
(授業風景)

1 スライドショー「大河の一滴」
小峰氏より地元梓川の水についてレクチャーをいただいた。学区にある槍ヶ岳を源流とする梓川。大地を浸食・堆積させ、動植物を育て、水道や農業工業用水として人々の生活を潤し、奈良井川と合流し犀川と名前を変える。世界的な景観をもつこの梓川の近くに住む私たちに何ができるのか。小峰氏は語った。「川は自然の血管です。この人の手で血管を切ってしまったら本来の循環ができなくなります。川は単に水を運ぶ単なる自然、文化、人の心を支える血管の役割を果たします。」
2 黒川での親水体験
着替えを済ませた子ども達は学校近くの黒川へ向かった。上流部に人がいないので水がとてもきれいで飲むこともできる。それでも、水が黒く見えるのは川にある岩石が黒いから。真砂化した花崗岩を多く含む上高地の梓川とは様子が違う。子ども達は水流に身を任せ、水のパワーを実感。ここで水生生物を観察したが思ったよりも個体数が少ない。これは上流に針葉樹が多く川に栄養が入りにくいためだと学んだ。
3 梓川を泳いで渡る
黒川と梓川の合流点に出て梓川の右岸から左岸に泳いで渡った。
川の上流方向約45度に身体の向きを保持することによって、川の流れ(動水圧)を利用して自分の進みたい方向に泳ぐアグレッシブスイミングポジションを学んだ。頭では理解できても実際にやってみるとどんどん下流に流されていく子ども達。必死に泳ぐがなかなか対岸に着けない。プールとは全く違う水の力を感じていた。この後河童に引きずり込まれた「安曇の民話」を想起しながら水深4mの淵を泳いで、島々谷川へ向かった。
4 島々谷川の水流
梓川の支流島々谷川の合流点。昭和20年に水害を起こしたこの川は直線的だ。置かれたコンクリートブロックが水流の変化を生み出している。水は逆流し渦を作って流れている。子ども達はここに身を任せ、水の動きを実感した。すぐ脇に澱みがあった。水温が高いので子ども達は冷えた体を温めた。水中生物がどんどん捕れる。水温と水質、栄養と生物との関係についてこの場所でも実践的に学んだ。
授業について  記 入 者 担任
1 授業を通しての子どもたちの反応、感想等

黒川は流れが強くて岩がごつごつしてたので歩くの大変だった。梓川はものすごく冷たくて泳ぐのがすごく大変だった。島々谷川は逆流しているところで浮くのが楽しかった。黒川では石を見た。梓川では泳いだりした。島々谷川では泳いだり、生き物を探したりした。生き物はタイコウチやヤゴやタガメがいた。川は楽しいけど、怖いとも思った。途中ゴミが置きっぱなしになってたけど、捨てた大人はよくないと思った。

2 先生方の感想、要望等

本校では3,4連学年構成により隔年で「梓川梓水苑脇」と「黒川」のリバーアドベンチャーを行っている。現4年生は地形の成り立ち、3年生は安曇の養蚕と関連しながら学びを深めることができる。高学年や中学校で上高地や梓川を様々な視点で探究する過程でこの活動の意義は非常に大きいと考える。いつも感じているがリトルピークスの方は一人ひとりの子どもに寄り添いながら、川の魅力と人のかかわりについて示唆をしてくださり、大変感謝している。